MELC(長岡ゼミ)のブログ

ふりかえることで見つかる"それぞれのPLAYFUL"PーすべてがPになるー

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「”PLAYFUL”を体験してもらいたくて今回は企画したんです。今回は体感することが目的かも。」

 1月18日、内田洋行東京ユビキタス共創Canvasで、同志社女子大学上田ゼミのゼミ生であるgirlsBandのイベントに参加してきた。このひとことはその最後に、今回はどんな気持ちでワークショップを考えたりダンスを考えたりしているのかを4年生のひとりに聞いたときの返事だ。
「PーすべてがPになるー」と題されたこの日のイベントは、4年生の卒業プロジェクで、”PLAYFULな学び”を3年生と4年生がそれぞれワークを考え、ワークの内容などでコラボレーションした企画だ。タイトルの”P”は”PLAYFUL”のPだ。この日は、参加者それぞれ、思い思いの”PLAYFUL”を体験することになった。
10801925_645487205597471_1138339960161662122_n.jpg≫あらかじめ「misson」として集められた「自分の笑顔の写真」にひとこと添えて自己紹介。
イベントに申し込みをした瞬間からPLAYFULははじまっていた。


はじめは、年末に行った5大学合同ゼミでもお馴染みのCUPSをした。何人かで円になり、紙コップを使って音楽に合わせてリズムを刻みながら隣の人に回してゆくアイスブレイクをした。単純な動きの組み合わせなのだが案外これが難しく、全員で練習をすることになった。単純な動き故になかなかできないとイライラしたり挫折したりしそうになるが、紙コップの底に”P”のシールが貼ってあり、これでやる気が出たことは間違いなかった。白い紙コップだったら、もしかしたら紙コップでリズムを刻む意味を問うてしまうかもしれない。できるようになりたいからやる、みんなに紙コップをつなぎたい!という気持ちにさせるシールだったのだと思う。
10933809_645487938930731_1208668202925912114_n.jpg≫これは”P”のシール。たかがシール一枚、されどシール一枚。
これがあることでワークが楽しくなるし、みんなが紙コップを持つことですべて(=全員)がPになる感じも味わうことができる。

次に、自分のことをふりかえるワークショップを行った。『プレイフルカクテル』と名付けられたワークショップの内容は、カクテルグラスの形に切られた台紙に、シロップを模した画用紙を2枚貼り、自分のふりかえり=オリジナルプレイフルカクテルを作成するというもの。1枚目には、こうなりたいとかこういうことしたいとか夢を書き、2枚目には、それを実現させるには何をしたらいいのかを書く。夢の大きさはなんでもよくて、個人的な話しでもよいとのことだった。これは約4人グループで行い、1枚目に書いたことをひとりずつ発表し、2枚目に書くことをグループの人も一緒に考えてひとつ出す。これは当事者ではない人が、初対面の人のことをどれだけ真剣に考えたかが2枚目に反映されると思った。わたしのグループは、わたし以外の3人が関西の方だった(girlsBand1人、参加者2人 )ためか、ノリよくテンポよく話しが弾み、ついにわたしの番になった。わたしが書いたのは「話しにオチをつけて話せるようになりたい!」だったので、3人からたくさんのアドバイスがもらえるのではと期待した。しかし、一番初めにでたのが「お笑いのDVDを見たらいいんじゃない?」というもので、先行きが不安になった。その話しをよく聞くと、はじめはそのくらいから意識すればよいのではという例えで、グループで対話していくと「オチをつけるには語れるような経験が必要だと思う。きっと行動はしているからここからのふりかえりが大事になるんじゃないかな。ふりかえったものを自分のものにしてゆくことで話せるようになるのかもしれないね。」というコメントが出てきた。
わたしはこの日もリフレクションの大切さを感じた。最近のゼミでも「リフレクションは大事」ということを強調するようなワークショップを何回か行っていたためタイムリーだった。「自分の体験と関わった人を時間軸に書いて表にしてみたらいいんだよ!わたしもやってた。」という話しもそこから聞くことができた。その人は体験と関わった人を時間軸に書いたものを「自分地図」と呼んでいて、わたしに勧めてくれた。そういう経緯の2枚目、「経験を自分地図に!」だ。
話しが盛り上がって真剣にたのしく話すことができる雰囲気をつくっていたのは、カクテルグラスの形に切られた台紙と、カラフルなカクテルシロップ風の画用紙なのではないかと思う。就活の内容にも近いようなコメントだったが、ワークショップツールのおかげで柔らかい雰囲気と、もっとこうしたらおもしろいのでは、とアイディアが出てくる場が演出されていると思った。
≫これがわたしのプレイフルカクテルの完成形。
自分ぼボキャブラリーに「自分地図」はなかったので新鮮で、ふりかえりに注目もしていたところなので、グループの3人の後押しあってのプレイフルカクテル。
台紙の下に押してある「PLAYFUL」のスタンプは徹夜でつくったオリジナルだそう。細部までこだわっています。 
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印象に残ったこの2つのワークからわたしの思う”PLAYFUL”の要素は、”こだわってつくったワークショップツール”なのだと考える。
難しそうなことや堅苦しくなってしまうようなことも、空間をハックするようなこだわりのワークショップツールによって真剣に楽しめる”PLAYFUL”を誘発するような場を作っているのだと思う。参加者ひとりひとり違う考え方を持っていることを多様性とみなすことができたり、受け身ではなく自分から発言しようという気にさせたりするのは、自分の近くにあるものの効果が大きいと感じた。ただの紙コップがワークショップツールに変身したのは一枚のシールだったり、柔らかい対話の場をつくったのは画用紙だったり。ワークショップのときは内容に夢中になっているためか気に留めていないが、そこにこだわることでどきどきわくわくのような目に見えない感情が出せるようになると思う。そのためにはクオリティが高いことも重要だ。本物のカクテルグラスではないのにそう見えるところがすごいと思ったと同時にやってみたいと思ったし、本物を使うかどうかではなく意味づけがしっかりされているかどうかの方が大事であることを改めて感じた。
girlsBandの人たちに”PLAYFUL”について話しを聞くと「わたしはこういうことだと思う。」と持論のような回答をくれる。このことから、どきどきわくわくという”大枠のPLAYFUL”と、同じゼミにいながら”それぞれのPLAYFUL”を持って活動しているように見えた。きっと参加者のgirlsBandの人たちも、”大枠のPLAYFUL”を体感したそのあとに自分でリフレクションをすることで、 ”それぞれのPLAYFUL”を持論として持つことができるようになると思う。
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カテゴリー: みきてぃ 越境レポート

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