MELC(長岡ゼミ)のブログ

根本的に必要な地域活性化の要素とは

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私は4月23日に、【第3回関内・関外地区の地域活性化を考える市民フォーラム】という横浜市建築士事務所協会が主催のイベントに参加した。場所は関内駅から徒歩5分のさくらWORKS<関内>というイベントスペースだ。ここでは定期的に様々なイベントが行われており、私がさくらWORKSに来たのはこれで3回目だった。私がイベントに参加しようと思った理由は、過去に私は現地に住んでいる人を中心にした地域活性化のイベントには何度か参加したことがあったが、別の観点でのまちづくりの考えにも触れてみたいと思ったからだ。また、関内は自分にとって馴染みのある場所でもあるということもあった。このイベント自体は3回目の開催であるが、私自身は最初で最後の参加であり、テーマはまちの緑化のアイデア探しだった。

IMG_2802.JPG

今回会場となったさくらWORKS<関内>は、来月末でサービスが終了してしまうらしい。

イベントでは、桜通り、ベイスター通り、周辺の路地を1班7~9人の3つのグループに分かれて関内のフィールドワークを行った。私はあえて一番緑化のアイデアを考えることが難しそうな周辺の路地のグループに参加した。実際路地探索を開始すると、誰しもがイメージするような光が当たらない暗い通りがほとんどであり、緑化できそうな場所やアイデアを探すことが目的であったが、正直緑化は難しいのではと私は感じた。ビルの屋上を利用した緑化アイデアはいくつか挙がったが、地域活性と見上げないと見えない屋上はなかなか結びつけにくいと私は感じた。フィールドワーク前半は緑化に完全にフォーカスしていたが、次第に緑化の難しさから路地自体の景観に視点が移った。隠れ家のようなバーが立ち並ぶ路地では、バー自体は雰囲気があるものの、本来道を照らす街灯が店側を向いていたり、室外機がそのまま置いてあったり、バーに隣接した家の前にはゴミが散らかっていた。人が来てほしい路地と、あくまで建物の裏側でしかない路地が混ざっていたのである。また、建物の裏側が集中した路地では、壁の色が赤色や青色の建物やピンク色の階段など、統一感のない色合いが目立った。フィールドワークを終えて、会場に戻っては路地のプラスなところとマイナスなところをまとめるワークを行った。景観や設備、衛生などのカテゴリーに分けて気付いたことをまとめると、やはり景観のマイナス面が目立ち、肝心な具体的な緑化のアイデアはなかなか出てこなかった。

IMG_2799.JPGワークでまとめた様子。改良の余地がいくらでもあるという意味で、

路地には魅力があるのかもしれない。

最後に各グループの発表があった。桜通りやベイスター通りでは、ゴミの多さの指摘や車通りの多さから道の蛇行化アイデアが提案された。今回緑化をテーマにしたイベントであったが、緑化以前に設備の問題点が各グループで多かった。そして、それらが各エリアの独立した問題ではないという気付きがあった。例えば、路地にはタバコのポイ捨てや自転車の違法駐輪が多かったことから、大通りの喫煙所や駐輪場の不足が窺える。また、イベントの参加者が協会の関係者や大学院生が主で、地元の住民が全然おらず、路地グループにはおばあちゃんの1人しかいなかった。その方とはフィールドワーク中にお話したが、路地は日常生活で普通に通るので、もっときれいにしたいという意見があった。多くの地元の人をもっと巻き込むことができれば、外部では気付かないアイデアや問題がもっと浮き上がるのではないだろうか。

カテゴリー: Sakuma

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