MELC(長岡ゼミ)のブログ

【六本木アートナイト】イベントから感じた街と人のつながり

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4/25(土)のお昼から26(日)まで夜通しで開催される『六本木アートナイト2015』に行ってきました。名前にある通り、このイベントの醍醐味は夜の間もノンストップで様々なアート体験ができることですが、自分はあいにく25日に予定が入っていたため26日の午後から参加しました。 
調べてみると、どうやら『2013』『2014』と毎年行われているイベントのようですが、自分は開催日の一週間前にフェイスブックでシェアされているのを見て知ったので、当日の会場で行われる催し物のタイムラインをなんとなく把握した程度でした。(今振り返ると情報がなかったからこそ余計に楽しめたのかもしれません)
公式サイトに「アクセス」の項目はあったものの正確な開催地が記載されておらず、六本木で開催されることはわかっていても東京ミッドタウンが会場なのか、はたまた六本木ヒルズなのかそれすらも正確にわからず、とりあえずミッドタウンを散策してみました。

駅を降りて周りを見渡しても、自分が予想していたような大々的に開催している様子はなく、いつもの見慣れたミッドタウンでした。(この時点での自分のイベント予想図はどこか決まった大きなスペースに複数のアーティストが作品を展示したり、ワークショップが行われているのだと思っていました)「やっぱりヒルズで開催しているのか…」とがっかりしているとカラフルなレゴのワークショップが目に入りました。

アートナイト レゴ1.jpg

アートナイト レゴ2.jpg

韓国出身のアーティストであるジェイ・ムーンという方が企画したこのワークショップは木に参加者が作ったレゴを巻きつけ、作品を完成させるアートのようです。カップルや男友達で来ている人たちはワークショップの周りをうろちょろして遠目で見ている人が多く見受けられました。今回一人で足を運んだ自分も感じたことですが、子供連れでない人にとっては「参加するのが少し恥ずかしい」と感じたのではないかと思います。(中には一人で黙々と作品を作っている方もいましたが...)一方で子供連れの人は「面白そう」といった感じで続々と人が集まり、子供も大人も熱中している様子が見て取れました。

このワークショップの近くでようやくイベントのパンフレットを入手し六本木アートナイトの全体像が見えてきました。

アートナイトイベントマップ.jpg

↑丸のマークがアートが展示されている場所

自分が当初予想していたような特定のスペースを設けてのイベントではなく、街全体でアートがあることが判明しました。
マップをみても分かる通り六本木ヒルズに多くが集結しているようだったので足を運んでみました。ヒルズについて最初に目に入ったのは六本木アートナイトスイッチです。人が多く通る広場にぽつんと設置された台座にマトリョーシカが置いてあり、中から小さいマトリョーシカを取り出すと何かが起こるというもの。気になって見ていると、通行人に扮したスタッフが「どうぞやってみてください」と笑顔で話しかけてくれました。やってみると人ごみに紛れていたスタッフが現れ、目の前で突然演劇をはじめました。

六本木アートナイトスイッチ.jpg

待ち合わせをしていた三人組が偶然にも服のデザインが被ってしまい「なんなんだよー!」と言い合う短い演劇です。恥ずかしさを捨てきれていない演劇ではなく、マトリョーシカが取り出される度に本気で繰り広げられるその劇はみている人をたちまちくすりと笑わせていました。
他にもストローを使って作品を作るワークショップや音楽に合わせてダンスをするライブなどこの近くでたくさんの芸術作品がありました。

アートナイト ストローWS.jpg

 

ここまで六本木アートナイトでどのようなものが行われていたのかを書きましたが、ここから参加して感じたことを書いていこうと思います。
街全体を舞台に楽しむことができる六本木アートナイトはクローズなスタンスで開催されていたわけではなく、たまたま通りがかっただけの人や買い物をしている人に対しても非常にオープンなスタンスで行われていました。レゴのワークショップやアートナイトスイッチの様子を紹介しましたが、このイベントで開催されていたもののほとんどが「本当にこれがイベントの一部なの?」と疑ってしまうほど街に溶け込んでおり、「イベントやってますよ!」と大々的に宣伝しないスタンスが、通りゆく人の参加のハードルを下げているようにも思えました。(一部特設ステージもありましたが)
子供連れがレゴを作っていれば全く他人の子供連れが「楽しそう!」とやってくる。知らない人同士が一つの作品を作ることに熱中したり、演劇をみて笑えるといったところから出てくる楽しい雰囲気が場を作り、さらにそれにつられた人がまた楽しい雰囲気を発する。そんな連鎖反応がイベント周辺で起こっていたように感じました。参加者がいて初めて成り立つアートが街全体を楽しい雰囲気にさせる。そんなことが今回のイベントに限らず、また六本木に限らず、そしてイベントやワークショップといった型にとらわれずに行われれば、街行く人が楽しめる良い街に変わっていくのではないかと感じました。
アートナイト ライブを眺める人.jpg
カテゴリー: けんちゃん

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