MELC(長岡ゼミ)のブログ

身近な人と向き合う

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身近な人が病気になったときに、何ををしてあげたいですか?

を、医療従事者と一般の人たちが一緒になって考える「みんくるカフェ@さいたま」にお邪魔しました。

みんくるカフェとは、家庭医の孫大輔さんが2010年から続けられている活動で、病院を離れたところで医療従事者とそうでない人たちが、対等に対話できる場です。東京での開催が多い中、初の埼玉進出!ということで、埼玉在住の参加者の方が多かったもよう。主催の根岸哲史さん(大宮市在住)のファシリにより、大宮のカフェ「シェ・シブヤ」にて、ケーキと飲み物を交えての企画でした。

みんくるカフェtwitter

→https://twitter.com/minclecafe

6/30みんくる@さいたま、こくちーず(告知)

→http://kokucheese.com/event/index/93463/


まずお互い対等に対話ができるようにニックネームを決めた後、ゲストの、みんくるカフェの創設者でもある孫さん(そんそん)と、社会保険労務士で、がんになった経験からがん患者の方の社会復帰や就労活動の支援にも取り組んでいらっしゃる近藤明美さん(コンちゃん)にお話ししていただきました。一般の人に医療をもっと身近に感じてほしいという思いから家庭医(ある専門分野を担当するのではなく、患者やその家族と密接な連携をとり地域住民の健康を支える医師)になったそんそん、癌になったことが自分に向き合うきっかけになったというコンちゃんのお2人のお話を参考に、グループワークに取り掛かりました。

  参加者は20代から上は60代まで。医療従事者のほかに学生、主婦、など様々な経験、背景がある26人でした。6グループに分かれて対話したあとに、後半で半分メンバーを入れ替え、対話の内容を共有するワールドカフェ形式のワークショップです。


大切な人が病気になったときの、関わり方を考える

グループワークでは、それぞれの大切な人を1人挙げ、模造紙に書きました。そしてその人が病気になった場合に何をしてあげたいか、また医療の専門家にはどうしてほしいかを、模造紙を中心に付箋で貼っていき、自由に話し合いました。大切なひとは、父、母、子供、パートナー・・・。付箋に多くみられたキーワードは「一緒にいる」「本人の希望に沿った治療」だったのですが、予想通りといえば予想通りでした。普段考えないことなので、具体的にイメージできなかったように思います。

しかしそんな中、実際に家族の介護を体験された人から

「本人の希望は変わるし、本音とは限らない

という意見が。家族ご本人は病院で治療をしていて、家族がいる昼間は楽しそうにしていますが、いない時は憂鬱な状態になることも多かったそうです。また、本人は家族を気遣い弱音を吐くこともなかったそうです。なるほど、いくら家族でも、いつも本音で話せるわけではない。

これを皮切りに、実は、家族の容体と周りを比べて安心してしまうことがある。親は老後に老人ホームに入りたいと言っているが本当は家族といたいのではないか。同じ境遇の人と話す機会がほしい。などの本音が飛び出しました。


普段から、どう関わっているか

いざ身近な人が病気になってしまったときに。どうしてほしい、どうしてあげたいかは、そう単純に決められる事ではないでしょう。では、どうすればいいのか。答えはわかりません。事前に決めておいても状況は変わるかもしれません。このグループワークを通して私は、病気になってしまったかどうか関係なく普段からどう関わるか考えることが大事だと思いました。自分の価値観、やっていることを共有していることで、お互いの助けが必要になった時にどうしてあげたいかを決める手がかりのひとつにもなるのではないでしょうか。いつもは近くにいて当たり前の身近な人たちのことを理解し合うことは、日常においても重要なのだろうと思います。医療とは方向が違っているかもしれませんが、気づきの多いグループワークでした。

そして今回、そんそん、コンちゃんをはじめ、みんくるカフェにいらっしゃった皆さんに出会って感じたことは、経験を活かし、自分にできることで人により豊かな生き方を提供できるって素晴らしいということです。ハンディキャップは違う見方をすればハンディキャップではないという、コンちゃんのご自身の経験から言える言葉がとても印象的で説得力がありました。どんなことも、経験しないと語れない。ネガティブにとれる経験をしても、考え方、またその後の行動で、そこでしか味わえない価値を見いだせると思います。

そんなわけで幸いにも時間に恵まれている学生生活、まずは越境先を増やし、アウトプットのための引き出しが多い人間になります。

 

対等な関係でコミュニケーションをできる場をつくりたい」
という思いから、2010 年からつづけている活動です。
カテゴリー: 越境レポート

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