MELC(長岡ゼミ)のブログ

場を創る側、参加する側からEduce cafeを見る。

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自分がやりたいこと、自分の興味があることを口に出すと、不思議とチャンスは巡ってくる。この現象を“縁”と呼ぶか、越境することで得られる思いがけないチャンスと呼ぶか。

  

7月4日。私は、東京大学福武ホールにて開催されたEduce cafeに、学生スタッフとして参加してきた。


educe cafe


 

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2012/7/4(水)Educe Cafe:なぜワークショップ?

 

主催:NPO法人Educe Technologies

共催:東京大学大学院情報学習環・学際情報学府 山内研究室

 

http://harinezumi.hatenablog.com/entry/2012/06/06/222601

 

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今回は、ワークショップにはどんな可能性があるのか、 そもそもワークショップをする必要があるのか、あるとすればなぜなのか、などワークショップにまつわること全般を、中継でつながっていた京都の会場と共に2つの会場で探っていった。

 

このブログでは、ワークショップの参加者側からの振り返りと学生スタッフとして場のデザインをお手伝いした側からの感謝を述べたい。

 

まず、今回のテーマである、「なぜワークショップ?」について振り返りたい。

 

ガチャトークを用いて、ゲストスピーカー、ゲスト、学生スタッフ、全員が参加し会場一帯となって、ワークショップに対してそれぞれ抱く疑問をガチャ玉に託した。

 

自画自参(ガチャトーク):http://jigajisan.net/byo.html

 

私が一番興味深かったのは、“誰のためのワークショップか?”という問いだ。

参加者が自ら体験し、グループの相互作用の中で何かを学びあったり創り出したりする、双方向的な学びがワークショップの醍醐味だと思っていたが、一方で、ワークショップが予定調和、道具化しているという研究者の意見も。さらに、ワークショップという言葉が近年、当たり前のように浸透してきて、大量生産、効率重視のファクトリー化してきたんじゃないかという見解も。

「じゃあ、ワークショップはいらないの?」

なんて話の展開になると思いきや、ワークショップは主催者にも分からない、同じテーマ関心に基づいて一緒に探っていくもの、という原点に立ち返った意見もあった。また、ワークショップ自体が、ある何かの問題を解決していきたいという目的ならば、ファクトリー化してるのでは?という違った角度からの見解もあった。


誰のために、ワークショップは存在するのであろうか。

講義でもなく、グループディスカッションでもない、お互いの対話の一部にスパイスを投入したようなものであろうか。それとも、主催者にとっては実験的な意図があり、参加者にとっては何かを持ち帰ろうとする意図があるのだろうか。はたまた、そのどちらでもなく、単純に楽しむためのものなのだろうか。

  

私は、この「モヤモヤ」と違和感が好きだ。

その心は、大学の講義やセミナーは、結論が明示されて終わることに対して、今回のワークショップはみんなでプロセスは考えるものの、明確な結論を以て終わることがないからだ。

その場にいる人たちで考えや意見をシェアしたり、ファシリテーターが議論を深めてくれることで、考えるためのヒントはたくさん得られるが、全体で結論には至らない。つまり、それだけ自由に考えて自分なりの見解を形成するチャンスだと感じた。しかも、ゴールがないので、考え続けることができる。


問題解決だけが、全てではない。

あえて、わからないものを、わからないままにしておく。

ある日突然、腑に落ちることもあるかもしれない。

 

答えはまだ出ないし、いつ自分の中でしっくりくるかもわからないけれど、いずれにしても、このカフェ的な空間の中で行われたイベントは、私にとって、とても居心地が良かった。


educe cafe2

  

次に、今回のEduce cafeでフードデザインを任せて頂いたことへの感謝の意を述べたい。

 

カフェイベントのテーマに合ったメニュー構想から、実際に料理し、魅せる料理を演出する、この一連の流れを、私は「フードデザイン」と定義する。

元々、「食とコミュニケーション」という研究テーマで様々な場に越境活動をし、自身でも料理をすることが大好きだったので、幸いにも、森玲奈さんに声をかけてもらえたのだ。ワークショップのフードデザインは初めての経験だったのだが、まるでエンターテイナーにでもなったかのような気分を味わった。

 

料理が美味しいことは、大前提である。

美味しい料理を、いかに美味しそうに魅せるか、一見しただけで期待の高まる演出をできるか。これが私にとって重要であり、食を通じたコミュニケーションを誘発することが最重要の関心であった。

 

そのためのしかけ作りを、細部までこだわったのである。

例えば、カラフルなナプキンとお箸でオリジナルのお手元を作ったり、お料理は一品一品、食べやすい大きさにしたり、聞いただけでワクワクするようなネーミングのお品書きにしたり、子どもの頃の遊び心を思い出して欲しくて、あえてお子様ランチ風に手作りの旗を作ってみたりeduce cafe4

educe cafe3 

みんなで手分けして料理を準備する過程も楽しくて、楽しくて仕方がなかった。

(手伝ってくれた学生のみんな、ありがとう!!!) 

 

そして何より、食を介することで話に花が咲いている様子を垣間見ることができ、あたたかいフィードバックが嬉しかった。結果的にこれらが自分の自信につながったのが、一番大きな収穫かもしれない。限界にチャレンジし、圧倒的な自己成長を実感した良い経験となった。


どうやったらシンプルに幸せを感じる瞬間を創ることができるか?

食の可能性を追求し、人と人をつなぐ場を創りたい。

そんな思いを今回のカフェイベントを通じて、アウトプットすることができ、幸せである。

 

 


カテゴリー: まこ 越境レポート

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