MELC(長岡ゼミ)のブログ

お互いが理解している"ふつう"ってなに?

| コメント()

 10月1日、千葉県美浜区で行われた【美浜区民フェスティバル】に行きました。それは、『ブラインドサッカー』体験会をお手伝いするためです。以前、ブラインドサッカーの日本代表合宿をお手伝いした時に知り合った方から「こういうのあるけどやってみない?」と声をかけていただいたのがきっかけでした。

ブラインドサッカーは、フットサルのルールを基準としていて、障害の程度によって、ゴールキーパー以外は全盲の選手がプレーするブラインドサッカーと弱視の選手が主にプレーするロービジョンフットサルに分かれます。ブラインドサッカーは視覚がない状態で健常者と視覚障害者の方が一緒にプレーするので、「音」と「声」が重要になる。ボールの中には音が鳴る玉が入っていて、蹴ったり、振ったりすると音がして、どこにあるか分かるようになっている。またゴールの後ろに『ガイド』と呼ばれる人が立っていて、どこに相手が何人いるか、どの方向に蹴ればいいか指示を出します。(試合中は応援の声はあまり出さず、声を出していいタイミングなどがあります。)

この体験会では、現役のブラインドサッカー選手とブラインドサッカー協会の方が一緒に教える、基礎からちょっとした応用まで教えてもらえる45分間の体験会を3回とゴールを設置して、蹴り方やシュートを練習する体験を逐次行っていました。45分間の体験会では、現役でサッカーをしている小学生やコーチ、小学生のお母さん方が参加していました。

最初は、二人組を組んで、前にいる人がやっている体操を真似します。片方が目隠しを着けるので、なにをやっているか分かりません。そこでもう片方が前の人がやっているものを口で教えます。これが簡単なようですが、意外とどう動いているのか、どう曲げるのか教えるのが難しいのです。そこでみんなは似ている動きを教えたり、こと細かく教えたりしていました。

その後、どうやってボールを蹴っているのかをレクチャーしていました。ボールの蹴り方はサッカーとは少し違います。サッカーは進行方向にボールを蹴りますが、ブラインドサッカーはボールの位置を見失わないために足元にボールを置くように蹴って進みます。またその時はボールの音を頼りに方向を定めます。でも、止まってしまうとどこにあるか分からなくなるので、周りの人がどこにあるか教えます。

そのとき大体のひとが「あっち」や「そっち」といいがちでした。でも、目隠しを着けていると、どっちの方向が「あっち」なのか分かりません。私たちは見えているのでどの方向が「あっち」なのか共通理解しているのです。そこで、右に何歩、前に何歩というように自分の身体からどっちの方向なのか伝えることで、その場から動きやすくなることがわかりました。

この講習会が終わった後は、どう伝えることが相手にとって分かりやすいのか、改めて考えていました。私はこの講習会を手伝いながら、参加していましたが、音だけに頼ることがとても怖くなっていました。前に進むだけでもなにかに当たりそうだと思ってしまい、早く走れませんでした。そのときは手を伸ばして走ることで近くにいる相手を認識できるので、当たって転ぶ心配が軽減されて少し安心して走れることが分かりました。また、『あっち』などという略す言葉を私たちは伝えがちですが、しっかりと言葉で表言うことが、私と『あなた』をつなぎ、共通の認識を促すものになるのです。みんなの『当たり前』が『当たり前ではない』場合を理解しておくことが、みんなが同じ基準をもつきっかけになるのかもしれません。


 

カテゴリー: だー 越境レポート

コメント

What's New

twitter

booklog